「関西元気文化圏」は、関西文化圏推進協議会と文化庁が主導で進める「関西の文化を発信する」プロジェクト。
文化庁が展開する全国7つの「文化力」プロジェクトのうちのひとつに位置付けられており、平成15年から続いているそうです。会員は関西の都道府県や商工会議所、テレビ局、大手企業などで、審査基準をクリアした関西の文化活動などを告知したりしていますホームページ上でなされています。
文化庁の公式ページには次のように紹介されています。
文化庁では、各地域の「文化力」(文化の持つ、人々に元気を与え地域社会を活性化させて、魅力ある社会づくりを推進する力)を盛り上げ、社会全体を元気にしていくためのプロジェクトを、各地域の関係者と共同して推進してきました。
現在7つ(地域別4つ、テーマ別3つ)を展開しており、それぞれのプロジェクトにおいて、「文化力」ロゴマークやホームページを活用した広報活動など、「文化力」を発信するための取り組みを幅広く展開しています。
また、「関西元気文化圏賞」というのを毎年表彰しており、2011年の大賞には女子サッカーリーグの「INAC神戸レオネッサ」が選ばれました。ちなみに、2010年までの歴代大賞はこのようになっています。
2004年 世界遺産登録推進三県協議会
2005年 坂田藤十郎さん(歌舞伎役者)
2006年 天満天神繁昌亭開設準備委員会
2007年 河瀬直美さん(映画監督)
2008年 山中伸弥さん(京都大学iPS細胞研究センター長)
2009年 水都大阪2009実行委員会
2010年 平城遷都1300年記念事業
中でも面白いのが、今後の活躍が期待される取り組みや人々に贈られる「ニューパワー賞」。2011年は、大阪の新しい顔「大阪ステーションシティ」、理化学研究所と富士通が共同開発した計算速度世界一のスパコン「京」、NHK連続テレビ小説「カーネーション」のヒロイン尾野真千子さん、「プリンセス・トヨトミ」などで有名な作家・万城目学さんなどが選ばれたそうです。
余談ですが、万城目さんは京都大学を卒業後いったんは企業に卒業するも、「静岡の工場に配属され経理マンをしながら小説を書いていたが、26歳の時東京本社への転勤を言い渡され、残業続きで書く時間がなくなることを危惧し、辞令が出る前に退社し上京。2年で芽が出なければ社会復帰を決め投稿生活を送るも成果が出ず、資格の学校に通い再就職の準備をし始めるも、その矢先に2006年に第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞した『鴨川ホルモー』でデビューする」という経歴をお持ちです。あれこれ言われたりもする各種「新人賞」ですが、こういう人が世に出られるようにするという意味では、いいものですね。
この関西元気文化圏。「文化を大切にする」というのはいいことですが、「文化」という測定しづらいものだからこその難しさもあるかと思います。「文化に関係していたら何でもいい」といういい加減な活動にならないようにしっかりと、それでいて、小さく閉じこもった活動にならないように進めていってほしいものですね。
関西元気文化圏
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おまけ
文化庁長官の日記のページも面白いです。最近は更新頻度が低いようですが、
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