2011/08/20
ガー・レイノルズ(Garr Reynolds)
ガー・レイノルズさんは関西外大で准教授をされている先生です。
情報があふれますます複雑になっていく現代では「状況を正しく認識する」というのがとても難しくなってきています。そういった時代に人気なのが「週刊こどもニュース」、「試してガッテン」、「思いっきりテレビ」(そして、関西ローカルの「ちちんぷいぷい」)などの「わかりやすい」情報番組。これらの番組は、1)事実を整理し、2)その中から本質を抽出し、3)相手に合わせて伝える、ということをやっていて、とにかくシンプルなのが特徴です。
ガー・レイノルズさんは、これらの番組が使っているような「シンプルに伝える方法」を世に広めるため、セミナーや執筆などで活動をされている方です。一般にはカタカナで「プレゼン」「プレゼンテーション」と呼ばれることが多い、「何かを伝える場」。それをシンプルに、効果的に行う方法を追求されています。
その考え方の面白いのは、「日本古来の考え方」がふんだんに取り入れられている点です。「禅」「簡素」「渋み」「わび/さび」「竹」などの非常に日本らしい言葉を使いながら、どうやったら良いプレゼンになるのか、というのをわかりやすく教えてくれます。
我々日本人は、西洋人のプレゼンを見てこう思いがちです。「英語圏で育った人はshow&tellの時間があったりしたからプレゼンが得意かもしれないけど、日本人はそもそもプレゼンなんて習ってないから苦手。。。」 こういった考え方が間違いであることをガーさんは教えてくれます。日本人の文化の中には、「物事をシンプルにする」「本質をつかむ」ためのノウハウがたっぷりと蓄積されています。だから、プレゼンが苦手な私たちは、ある意味それを受け継いでいないだけ、なのかもしれません。
ガーさん自身は、住友電工に勤め10年近く大阪に住んだ後、米国Apple本社でマネジャーとして働き、その後に外大の先生になられたようです。Appleで勤めた経験からか、スティーブ・ジョブスの洗練されたスピーチやその製品ポリシーに言及されることが多いようです。
ガーさんのTEDxTokyoでのプレゼンによると、少し前までは大阪在住だったそうですが、現在は奈良の、近くに山がある場所に住まわれているそうです。
異国日本に住み日本に親しみ、日本人以上に日本を理解し、ただの懐古趣味ではなく、日本古来の考え方から現代に役立つ技術を作り上げている、というのはすごいと思います。日本に生まれ日本にそのまま住んでいる私たちも見習うべきところがたくさんあるように思います。
おまけ
ガー・レイノルズさんの公式サイトの自己紹介ページ。
ガー・レイノルズとは?
TEDxTokyoでのスピーチ。
ガー・レイノルズ Lessons from the bamboo - TEDxTokyo
英語版
日本語版(同時通訳)
最新著書のFacebookの公式ページ。
シンプルプレゼン
最新のサイン会の様子など。
【ガー・レイノルズ氏】講演&サイン会(1/4)
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